妊娠には準備が必要!?知っておきたい「プレコンセプションケア」とは

妊娠には準備が必要!?知っておきたい「プレコンセプションケア」とは

皆さんは「プレコンセプションケア」という言葉をご存知ですか?

「プレコンセプションケア」とは、将来の妊娠を考えながら、女性やカップルたちが自分たちの生活や健康と向き合うこと。

年齢を重ねていても若々しさを保つ人が増えていたり、高齢出産のニュースも珍しくないため、「いつでも子供を持てる」と思っている人も世の中には多いかもしれませんが、医学的には男女ともに妊娠・出産には適した年齢があります。

女性の卵子は出生後新たに作られることはなく、胎生20週まで急増して約700万個ある卵子も、出生時には約200万個まで減少、思春期には20~30万個に減少、閉経時には数はゼロに近づき、加齢とともにその量と質は低下します。

また男性の場合、毎日新しい精子が作られますが、加齢とともに作られる数や質は低下します。

いつか「赤ちゃんを産みたい!」と思った時に産めるように、妊娠を計画している女性だけでなく、今すぐではないけれど将来的に妊娠・出産を考えている働き世代の女性やカップルに知ってもらいたい「いつかのために今できるプレコンセプションケア」を具体的にご紹介します。

基礎体温をつけ、月経周期を管理する

女性の基礎体温はひと月の間に波があり、「低温期」と「高温期」が約2週間ずつのきれいな二相型になっていて、0.3〜0.5℃の温度差で、1〜2日以内でスムーズに移行しているのが理想と言われています。

ところが、低温期または高温期が短すぎたり、スムーズに移行していなかったり、きれいな二相になっていなかったりと、グラフのタイプによって、必要な女性ホルモンが十分にあるか、ホルモンバランスに乱れがないか、卵子がきちんと排卵されているか、子宮内膜が十分増殖しているかなど、色々なことががわかりますし、基礎体温をつけることは婦人科疾患や不妊症の早期発見にも繋がります。

実際に中医学では、月経周期に合わせて漢方薬を服用し、月経周期を整えることで妊娠率を高める「周期療法」が不妊治療のベースとして活用されています。

なるべく毎朝同じ時間に、体を動かさずに布団の中で横になった状態で、婦人体温計の先端を舌下にあてて、基礎体温を測るだけでなく、月経周期もアプリなどで管理することで、まずは「自分自身の体を知ること」から始めましょう。

高温期が半月以上続く場合は、妊娠している可能性があり、妊娠初期は薬やお酒がNGなので、妊娠検査薬でチェックしてみましょう。

検診・ブライダルチェックを受ける

自身が健康であるかどうか、貧血風疹抗体価AMH値(卵巣内にどれだけ卵子の数があるか)や、婦人科疾患や性感染症、ガン、生活習慣病など妊娠に影響のある病気がないか確認するためにも、ブライダルチェックや定期的な検診を受けましょう。

特に子宮頸がんは30歳の女性に最も発症しやすく、1000人に1人がかかる疾患。

たった1年でも進行してしまう疾患ですし、もし進行した状態で見つかれば、子宮を残すことができず、妊娠を諦めなくてはいけない場合もあるので、妊活の予定がなくても、女性であれば定期的に検診を受けておくことをオススメします。

また、免疫のない妊娠初期の女性が風疹にかかると、お腹の中の赤ちゃんに「先天性風疹症候群」となり、先天性心疾患、難聴、白内障などの障害を引き起こすことがあります。

自治体によっては助成もありますし、そういった事態を予防するため、妊娠前には女性だけでなく、男性も風疹ワクチンを接種したり、風疹の抗体価があるかどうか検査して、もし抗体価が低い場合には風疹ワクチンを接種しておくことが大切です。

【※風疹ワクチンは生ワクチンで、男性の場合は精子を介しての影響はないと言われていますが、女性は接種後2ヶ月は避妊期間が必要となります。】

意外と見落としがちですが、歯周病は早産リスクを約5倍に高めるだけでなく、血液中に入った歯周病菌が胎児の成長に影響を及ぼし、生まれた赤ちゃんが小さくなるリスクも報告されており、妊娠すると虫歯や歯周病のリスクも高まるため、なるべく定期的に歯科検診を受けて、治療を済ませておきましょう。

体の中の毒出し・デトックスをする

まずは当たり前のことかもしれませんが、喫煙やアルコール、カフェインを控えましょう。

喫煙は「低出産体重児」の最大のリスク要因なだけでなく、「子宮内胎児発育不全」や「乳幼児突然死症候群」のリスクが高まったり、生まれてからも受動喫煙により、赤ちゃんが喘息や肺炎、慢性呼吸器疾患になりやすくなると言われています。

また、アルコールは胎盤を通過してしまうため、「胎児性アルコール症候群」という先天性疾患のリスクが高まり、発育の遅れや、中枢神経の障害とも深く関与することがわかっています。

カフェインの過剰摂取は赤ちゃんの成長に悪影響とされ、流産との関連が指摘されており、摂取しないに越したことはありませんが、なるべく1日1杯までにしましょう。(コーヒー、紅茶、緑茶だけでなく、市販の風邪薬栄養ドリンクにもカフェインが入っている場合もあるので、要注意!)

また、「出産はデトックス」とも言われるように、母親の体内に蓄積された重金属やマイクロプラスティックなどの毒素が赤ちゃんに移行することで、発達障害やアレルギー、アトピーなどの原因になるとも言われているので、まずはデトックスの大半を占める排便がきちんとできるように、腸内環境を整え、便秘を改善しておきましょう。

キレーション効果の高いクロレラやスピルリナ、ブルーグリーンアルジーなどの藍藻類を取り入れたり、ファスティングやサプリメンテーション、オゾンクレンジングなどで、体内の毒素のデトックスを促すこともオススメです。

また体内に毒素をなるべく取り入れないように、食品添加物やトランス脂肪酸、精製された砂糖、酸化した油、人工甘味料などをなるべく控えたり、大型魚や缶詰を食べる頻度を減らしたり、プラスティック容器のまま食材を加熱しないようにして、重金属や環境ホルモンの摂取を避けましょう。

普段の食事や生活習慣を見直す

母親の健康状態、何を口にするかで赤ちゃんの生育に大きく影響を与えますし、女性だけでなく、男性も普段の食事や生活習慣が精子の質にも影響するので、栄養バランスのとれた食事を心がけたり、質の良い睡眠が取れるように習慣・環境を見直して、健康的な生活を送るようにしましょう。

特に、葉酸・鉄分・亜鉛などは、妊娠前からの摂取を勧めたい栄養素なので、普段の食事からの摂取だけでは難しい場合は、健康食品やサプリメントなどを活用しても良いでしょう。

葉酸は水溶性のビタミンB群の1つで、新しい赤血球を作ったり、妊娠初期の活発な細胞分裂時には、DNAなどの合成に重要な働きをする栄養素で、妊娠の1ヶ月以上前から摂取することで、二分脊椎症や無脳症などの先天性奇形のリスクを低減します。高濃度にカテキンを含む玉露やダイエット茶、喫煙は葉酸の吸収を阻害するので気をつけましょう。

また、貧血は早産や低出生体重児のリスク、うつ病などのメンタル面にも影響を及ぼすと研究が進められていますし、妊娠すると母体の貯蔵鉄は大きく減少するため、そうなっても貧血で倒れなくて済むように、妊娠前に貯蔵鉄をしっかり増やしておくことも大切です。

亜鉛は別名「セックスミネラル」とも呼ばれる、赤ちゃんの細胞分裂や精子形成にも必要不可欠なミネラル。異常出産の予防だけでなく、感染症の予防、味覚・嗅覚障害の予防などにも大切です。

適正体脂肪とBMIを把握する

BMIは不妊の大きな原因でもある「排卵障害」と相関があり、高すぎても(25以上)低すぎても(19未満)排卵障害のリスクが高まりますし、「卵巣予備能」といわれる卵巣年齢の高齢化の要因にも、肥満と痩せの双方が報告されています。

※BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)】

また、痩せすぎは無月経や低体重児の出産などのリスク要因になるだけでなく、女性の体脂肪が17%未満になると月経不順、排卵障害、無月経のリスクが高まり、10%に近づくほどにそのリスクは100%近くまで上がってしまいます。

逆に、体脂肪が高めで、インスリン抵抗性のある肥満タイプの女性は、月経異常や多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、妊娠糖尿病の発症リスクが高まります。

出産・産後の育児には相当な体力が必要ですし、安産との関係は明らかにされていないものの、下肢筋肉量が高い人は卵巣機能が高いという統計もあり、身体も冷えにくくなるので、運動する習慣を身につけたり、バランスの良い食事を心がけ、適正体重をキープすることを心がけましょう。

妊活の準備を始めるにあたって早すぎるということはないので、ぜひ女性だけでなく、パートナーとの将来を考えている男性の皆さんにも参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人
佐々木 貴美
薬に頼りすぎず、漢方・ハーブ・アロマなどの自然療法、予防医学、栄養学、美容などもバランス良く取り入れ、「体の内側から健康で美しく、ハッピーに」をコンセプトに発信する、ホリスティック薬剤師。W holistic pharmacy顧問。「オンライン優しい漢方」漢方薬剤師。電子書籍「健康美を手に入れて自分を輝かせるための15の処方箋」著者。デッドスペース×広告のマッチングサービス「MACHISUPE(マチスペ)」PR。