いまや日本人の約3人に1人が「花粉症」とも言われており、この時期つらい症状にお悩みの方も多いのではないでしょうか?

今回はつらい花粉症の症状を軽減するだけでなく、体質改善にも役立つ漢方薬や養生をご紹介します。

花粉症の体質改善に使える漢方薬

玉屏風散(ぎょくへいふうさん)、衛益顆粒(えいえきかりゅう)

「玉屏風散(ぎょくへいふうさん)」は、皮膚や粘膜を強化する黄耆(おうぎ)を中心に、白朮(びゃくじゅつ)、防風(ぼうふう)を組み合わせた、体に「衛気(えき)」を補い、虚弱体質、疲労倦怠感、寝汗の改善などに使用される漢方薬。

「衛益顆粒(えいえきかりゅう)」という商品名でも販売されており、花粉症の期間中、長期連用が可能で、妊娠・授乳中の方やお子様でも安心して服用することができます

「衛気」とは、皮膚や鼻・気管支などの粘膜細胞を強化して免疫力を整え、花粉などのアレルゲン、細菌・ウイルス、ホコリ、化学物質などの外的刺激(邪気)が体内に侵入しないように体を守(衛)ること。

つまり「衛気」を補うことで、体の表面にバリアを張り巡らせて、体内への邪気の侵入を阻止し、病気になる前に防ぐことができるのです。

保険適応の漢方薬ではありませんので、漢方専門薬局で購入することができます。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

・体の内側から「気」を補い、胃腸の消化・吸収機能を整えることで、食事からの「気」を増やす朝鮮人参

・皮膚や粘膜を強化する黄耆(おうぎ)

これらの生薬に、白朮(びゃくじゅつ)、当帰(とうき)、大棗(たいそう)、柴胡(さいこ)、陳皮(ちんぴ)、甘草、生姜、升麻(しょうま)を組み合わせたのが「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」。

胃腸の働きを高め、「衛気」を補うことで、虚弱体質、疲労倦怠、病後・術後の衰弱、食欲不振、寝汗、感冒の改善に使用される漢方薬です。

保険適応でも使われて、ドラッグストアでも入手できる漢方薬である上に、花粉症の期間中、長期連用が可能で、妊娠・授乳中の方やお子様でも安心して服用することができます。

花粉症の症状改善に使える漢方薬

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

サラサラした透明な、水様の鼻水を伴う花粉症状に有効な漢方薬。

保険適用でもよく使われて、ドラッグストアでも入手できる漢方薬ではありますが、麻黄が含まれており長期連用はオススメ出来ないので、花粉症の期間ずっと飲み続けるものではなく、症状に応じて服用するように気を付けましょう。

また虚弱体質の方、妊娠・授乳中の方、小さなお子様、甲状腺疾患をお持ちの方も使用は控えましょう。

葛根湯加川きゅう辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)

鼻詰まり、ドロッとした黄色っぽい鼻水・痰、頭痛などを伴う花粉症状に有効な漢方薬。

こちらも保険適応でも使われて、ドラッグストアでも入手できる漢方薬ですが、麻黄が含まれており長期連用はオススメ出来ないので、花粉症の期間ずっと飲み続けるのではなく、症状に応じて服用しましょう。

また虚弱体質の方、妊娠・授乳中の方、小さなお子様、甲状腺疾患をお持ちの方は使用を控えましょう。

花粉症を予防・緩和するための食養生

胃腸に負担をかけない

花粉などのアレルゲンや細菌・ウイルスなどに対する免疫・バリア機能を高めるには、「気」を補うために、胃腸の機能を整えることが欠かせません。

かぼちゃ、大豆、穀物、みかん、柚子などの黄色い食材

ハチミツ、甘酒などの自然な甘みの食材

などが胃腸の機能を高める食材の代表例ですが、それらを取り入れる以外にも、まずは普段の食生活の中で、よく噛んで腹7分目を心がけたり、寝る3時間前までに食事を済ませることを意識してみましょう。

また、「腸は人の体で最大の免疫器官」とも言われており、腸内の善玉菌を増やすことでアレルギー症状に関わる「IgE抗体」の産生を抑制できるとも言われています。

味噌や醤油、麹、納豆、ぬか漬け、ヨーグルトなどの発酵食品を普段の食事に取り入れてみたり、プロバイオティクスやプレバイオティクス、LPS(リポポリサッカライド)などのサプリメントを活用したり、ファスティング(断食)を試してみるのもオススメです。

早寝早起きを心がける

日中は「陽気」を取り込んで活動的に過ごし、夜は体をゆっくり休め、日付が変わる前に就寝するなど「陰」の時間の過ごし方を心がけ、陰陽のバランスをとることで無駄な「気(エネルギー)」の消耗を防ぎ、自然治癒力や免疫力を働かせる上での土台を整えることにつながります。

また、日中に15分程度でも太陽光を浴びることで、免疫力を向上させ、花粉症などのアレルギー症状緩和に役立つ「ビタミンD 」の産生を促すだけでなく、体内時計がリセットされ、夜の質の良い睡眠につながります

いかがでしたでしょうか?

薬のように症状を抑えるだけの「対処療法」ではなく、自分自身の自然治癒力・健康度を高めながら、体質改善・症状軽減を望めるのが漢方の魅力でもあります。

今回ご紹介した漢方薬や養生は、服用に伴う眠気の心配もなく、一般的な抗アレルギー薬との併用も可能ですので、ぜひ花粉症でお悩みの方の参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人
佐々木 貴美
薬に頼りすぎず、漢方・ハーブ・アロマなどの自然療法、予防医学、栄養学、美容などもバランス良く取り入れ、「体の内側から健康で美しく、ハッピーに」をコンセプトに発信する、ホリスティック薬剤師。W holistic pharmacy顧問。「オンライン優しい漢方」漢方薬剤師。電子書籍「健康美を手に入れて自分を輝かせるための15の処方箋」著者。デッドスペース×広告のマッチングサービス「MACHISUPE(マチスペ)」PR。

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